いながわ 夜マルシェ
開催期間: 2025年11月24日(月)
場所: 猪名川町総合公園(兵庫県)
担当領域: 空間演出 / 音響 / 照明 / エリアデザイン



『町と人、その未来をつなぐ公園という場』
猪名川町総合公園は、自然に囲まれたとても大きく、可能性を秘めた公園です。
一方で、「日常的に使われる場所になりきれていない」という課題も抱えていました。
私たちはこの場所を、ただイベントを開催する会場として使うのではなく、「地元に、こんなに素敵な場所があったんだ」と改めて感じてもらう“きっかけ”にしたいと考えました。
音と光、そして人のにぎわいによって、公園そのものの魅力を引き出し、町と人、そしてその先の未来へとつながっていく場をつくることを、コンセプトと致しました。
『公園のスケールを活かしたエリアデザイン』
広大な敷地を持つ公園の特性を活かし、複数のエリアに緩やかな個性を持たせた空間構成を設計しました。
それぞれのエリアに異なる滞在の仕方が生まれるよう、光の強弱や音の届き方を調整し、歩くことで少しずつ風景と空気が変わっていく“夜の散策体験”をつくり出しています。
『夜ならではの光の演出による再発見』
日中とはまったく異なる表情を見せる夜の公園。その魅力を引き出すため、過度に明るく照らすのではなく、木々や地形、動線をなぞるように光を配置しました。
普段は意識されにくい風景の輪郭が浮かび上がることで、「この公園、こんなに気持ちよかったんだ」と感じられる空間を目指しました。
『音による空間のつながりとにぎわいの創出』
会場全体を一体感のある空気で包み込みつつ、エリアごとに心地よい距離感が生まれるよう音響を設計。
遠くからでも「何かやっている」と感じられ、近づくと自然と人の輪に入っていける、そんな“にぎわいのグラデーション”を音でつくることを意識しました。
地域の公園は、ただ「そこにある場所」から、「また行きたくなる場所」に変わることで、町の風景になっていくのだと思います。
いながわ 夜マルシェでは、音と光、そして人の集まりによって、公園に新しい時間の流れを生み出すことを目指しました。
この一夜の体験が、「次は家族と来てみよう」「またここで何かやってほしい」という気持ちにつながっていれば、これ以上嬉しいことはありません。
イベントが終わったあとも、この公園が町の人たちにとって、少し誇らしい場所であり続けること。
その“最初のきっかけ”をつくれたのであれば、私たちにとってこの仕事は大きな意味を持つものだったと思っています。




